嫌われやすいタロットカード

マルセイユタロットの小アルカナ「コインの8」。

このカードの意味は「コツコツと」という意味で私は採用しています。
8は横にすると無限大マークになり永遠を示しています。
この流れは穏やかで緩やかで、全ての責任を受け入れる寛大さ、心地よさ、続けていくことの勇気を連想させます。
昔、このカードに怒り出した方がいました。
「十分コツコツやってきているのに、これ以上何をコツコツやれと?」と。
言い方は置いといて、気持ちは分かります。私も変化のない事につまらなさを感じることはあります。
結果を早く得たくて焦っている人、やりたくもない努力をしている人、平凡さに鬱々しやすい人、色々あるかと思いますが、それを受け入れられていないから出てくるカードであって、腹も立つのです。
「これからもコツコツやるまでだ」とカードが示すのは、それを受け入れれなければ苦痛が続き、次にも進めないからと感じます。
お察しの方もいるかと思いますが、人生はこれが基本、土台ではないでしょうか。
生まれてから死ぬまでコツコツの連続。
目先の結果に囚われず焦らず、過程を楽しみながら、地に足着けることの基本をその時身に付けたほうがいいからそのような経験がやってきます。
イライラしていても、楽しくやっていても、努力が実を結ぶとは限りません。
どちらにしても「こんなことして意味があるのか?」「いつまでこうなの?」と自分の今を疑い続けていることが、しいていうなら問題です。
精神が不安定ですし、自分で信じられないことをするのはそれは不満だと思います。
そこを工夫し、「自分は今これをやりたいのかな、やらなければいけないのかな」と腑に落ちるところまで整えるのが一番やるべきことと言えるでしょう。
やりたいかどうかは分からなくても、「やらずにはいられない」のなら、それはやりたいことだと認めてみます。
このカードの絵のコインの一つ一つが経験だとしたら、それを8個集めてもやっていく事に変わりはないということです。
また、頭で考えつく努力は視野が狭くなりがちです。
「あれをやれば次こそは」「これをやれば次こそは」、あれとこれにとらわれて窮屈にやるのでイライラもします。
ここまでやってもダメなのかと肩を落としていることがあるときは、どう足掻いても無駄なのかもしれないと良い意味で諦めましょう。
どうやるのが足掻きにならないか、どうやって続けていくことがイライラしないか、どうやったら結果が出なかったとしても楽しめるのか、どう捉えたらこの経験をして良かったと思えそうか、そこに自分だけのやり方が眠っています。
自分の道の上に立つと、良いも悪いも経験を楽しめるようになり、自然な結果もついてくるのではないでしょうか。
そうするとそれは自我の欲望を満たすような結果ではないかもしれませんが、心は満足していませんか。
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