誇りとは

先月、Xでこのカードリーディングの投稿をしていました。

カードリーディングは、その物事やその日、その瞬間に適したメッセージをくれるものです。

例えばこのように、誇りを持つ…といったメッセージがあったとしても、それを人生の真理のように捉え「誇りを持つことこそが正しいんだ」と信じ込んでしまうと、誇りある生き方を目指すつもりが、ただの自慢や傲慢さに繋がってしまうかもしれません。

カードの言葉は、時と場合によって必要なものが届くその時々のメッセージであり、不変の指針ではありません。

このカードを引いた日は、私はやるべきことをやり切っていましたが、少し自分を見失うほどに疲れていました。

ですが、これで良かったんだねと思わせてくれるカードが出てくれたおかげで、安心して休むことに集中できたのです。

そして私とは関係なく、『自分の役割に誇りを持ってください』というのは、やるべきことをやっている人全員に言えることだと思いました。

けれど、やるべきことをやっていないのに誇りを持っていたり、過去の栄光に縋っているような状態では、その誇りは埃に見えてしまいそうです。

誇りは、一歩間違えば傲慢さや、無駄に高いプライド、意固地さ、自分を守るための虚勢にもなってしまいます。

だからこそ、人生にやってくる大小関係のない一つ一つの課題に真摯に向き合い、その時々にすべきことを果たした自分を丁寧に認めてあげる。

夜ご飯をちゃんと作ったことや、早起きして洗濯をしたこと、トイレ掃除をしたことや、庭の手入れをしたことなど、本当に一つ一つです。

日常の些細だったり当たり前と思うような行動の中でもそれこそが、静かに育まれていく誇りであり、自信へも繋がっていくのだと思います。

ですから日々に真っすぐに、目の前に起きている事から目を逸らさずに向き合い、そんな自分の役割をこなして、自分というものを心から受け入れられているのなら、わざわざ誇る必要もないでしょう。

外側に誇示するようなものではなく、心の中にそっとあるもの、満たされるものなのだと私は感じています。

元タロット占い師。家に居るのが好き、一人で作業に没頭するのが好き。タロットで一番惹かれるカードは、まさに「隠者」です。

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