苦楽とは
苦もあれば楽もあるということですが、楽だけでは人は自分を振り返れないのだと思います。
例えば、自由に生きるのが人生のテーマだった場合(自我ではなくて魂の目的だった場合)、「あなたは自由にしていいんだよ」と言われるだけではどんな自由を選べばいいのか分かりません。
自由に憧れる人は多いですが、その中には“好きに現実を動かすこと”が自由だと考える人もいるでしょう。
では自由ってなんだろう、自分にとって自由に生きることがどんな役に立つのかどんな学びになるのか、それは不自由を経験してみないと分からないのです。
そう思うと、私たちは自ら進んで苦を望んできた部分があるのかもしれません。
過ぎてみれば「もっと早く気付きたかった」と思う事が多々ありますが、その気づきは必要な苦しみを通って来たからこそ得られたタイミングで訪れた気付きではないでしょうか。
人には外側の問題(現実)だけでなく内側の問題(精神面)があります。
現実がうまく行ってる時、精神面を育てるきっかけは掴みにくいものです。
物事が楽にスムーズに動くだけなら人は必ずその状態に依存してしまうでしょう。
うまくいっているなら何も変える必要がなくなります。
うまくいかない、思い通りにならない、雑な扱いを受ける、傷つくなどの苦しみは、人として成熟していく為の大切な要素なのだと思います。
苦しみの真っ只中、それは苦しむ為に苦しんでるだけじゃありません。
また一歩成長する為の通過点。
苦しみから目を逸らすとかえって長引かせたり、かえって苦しむことになることも多いですよね。
楽を求めるなら、苦もまた受け入れる姿勢が必要。
苦楽ともに貴重な経験をしていると思います。




