マルセイユタロットでは逆位置をとらないカードがあります。
Card images are©Copyright Lo Scarabeo/GOLDEN TAROT OF MARSEILLE, TAROT OF MARSEILLE Mini
概要
タロットは西洋から来ていますので、翻訳されて入ってきた解説本も多く、逆位置のことを「リバーサル」と言ったりもします。
相手に分かりやすく説明することが多いと思うので、「逆位置で~」とか「逆で~」と言うことのほうが多そうです。
歴史と辿っていくと、タロットについて本を出しているような著名な方々も、逆位置を含めるかどうかは人によって異なっていたようです。
人によって逆位置は重要だという人もいれば、あまり重要視していないという人も。
なので、全部のカードに逆位置をとっている場合もありますし、正位置のみで逆位置はとらないという場合もあるなど、どれが「正解」というのはありません。
自分がこうすると決めればそのやり方で展開できるのが「タロット」なのですね。
お題にも書いていますが、私は逆で見たときに、正位置と絵柄の変わらないものは逆位置の意味を付していません。
私が扱うマルセイユタロットの小アルカナは絵柄がシンプルに構成されています。
そのため、逆に出ても正位置と同じ見え方のカードがあります。
ちなみにウェイト版(ライダー版)の場合は、小アルカナにも人物や情景が描かれているので、当たり前ですが、全てのカードが、逆さまに出ると逆さまに見えるでしょう。
ですがマルセイユ版の小アルカナは逆さまになっても、逆さまなのかどうかが分からないものがあるということです。
コインのカード
コインは半分が逆位置を取らないスタイルになります。
以下は逆位置の意味が付されています。
正位置で見た場合と、逆位置で見た場合では違っています。
- 正位置と逆位置ではコインの配置が変わる3と7
- 背景の棒が上向きか下向きかに変わる4
- 人物が描かれたコートカード
それ以外のカードは、逆になっても、正位置と見た目が変わらないので「正位置の意味のみ」という具合です。
カップのカード
カップのカードは、コインの円(丸)とは違い、カップの絵自体が逆さまになると正位置とは異なりますので、14枚全てに逆位置の意味があります。
バトンのカード
バトンは、上も下も同じ形状の棒の絵で、上下左右対称のカードが多いので、逆位置の意味が付されているのは半分以下になります。
注意したいのは「バトンの4」。
同じように見えますが、上下にある花が異なっているので、正位置と逆位置それぞれの意味が付されています。
以下は逆になっても正と同じ見え方になるので、正位置の意味のみです。
ソードのカード
ソードは、カップと同様、剣自体が上下対象の絵ではありませんので、全てのカードに逆位置の意味があります。
おわりに
私がこうしてきたのは最初にそう教わったからですが、あとに本などを見て新たな情報を得ても、やはり当初に身に着けたやり方でやるのが基本になっています。
自分のやり方が定まる前だと、たくさんの情報にブレやすかったりするので、最初は単に自分のやりやすさで選ぶのがいいかもしれません。
自分のやり方が定着してきた段階ですと、知識があるならあったほうがいいのかもしれません。
ちょっとした感覚の違いに気付いたときに、ここは逆位置の意味というより、正位置の意味をもっと主張しているのかもしれない…など、変化に自分のインスピレーションが付いてきやすいと思います。